
こんにちは。わんにゃんらいふ、運営者のヒロです。
「なんだか愛犬の目の様子がおかしいかも?」と感じて、犬の目にゴミというキーワードで検索してくれたのかなと思います。散歩から帰ってきたあとに急に目をこするようになったり、犬の目が充血して白目が真っ赤になっていたり、黒っぽい目やにが増えて犬の目やにが多い状態が続いたり、鏡で見ると犬の目が赤いように見えたりすると、不安になりますよね。
とくに犬の目のゴミが取れない状況が続くと、「このまま様子を見ていて大丈夫?」「今すぐ動物病院に行ったほうがいい?」「自分で取っても平気?」と、判断に迷いやすいポイントがいくつも出てきます。目はとてもデリケートな場所なので、ちょっとしたミスが思わぬトラブルにつながることもあり、慎重さが必要な部分です。
このページでは、犬の目にゴミが入ったときにどんな症状が出やすいのか、犬が目をこする・犬の目が充血する・犬の目やにが多い・犬の目が赤いといったサインの意味と見分け方、さらに「犬の目のゴミが取れない」場面で家庭でできる対応と、そこで無理をしてはいけない理由を、できるだけ噛み砕いてお話ししていきます。
結論としては、「犬の目にゴミが入ったときは無理に取ろうとしない」が基本スタンスです。そのうえで、家でできる安全な目の洗い方や、逆に絶対にやってはいけないNG行動、そして動物病院で診てもらうべき危険サインを順番に整理していきますので、「今うちの子に起きていることはどこに当てはまりそうか?」をイメージしながら読み進めてもらえたらうれしいです。
- 犬の目にゴミが入ったときの基本的な考え方と安全な対応
- 犬が目をこする・目が充血する・目やにが多いときの見分け方
- 自宅でできる目の洗浄方法と、やってはいけないNG行動
- 動物病院に行くべき危険サインと受診の目安
犬の目にゴミが入った時の基本

ここでは、犬の目にゴミが入ったかもと思ったときに、まずどこをチェックして何を考えればいいかを整理していきます。犬が目をこする、犬の目が充血している、犬の目やにが多い、犬の目が赤いといったサインは、どれも「目に違和感があるよ」というSOSかもしれません。最初のゴールは、慌てて触らずに、状態を落ち着いて観察できるようになることです。
犬が目をこする主な原因と特徴

犬が前足でしきりに目をこする、床やソファに顔をこすりつける。この行動は、目に違和感や痛みがあるときによく見られるサインです。「最近よく顔をこすってるな…」と思ったら、まず目のトラブルを疑ってあげるのが安心かなと思います。
原因として多いのは、やはり犬の目にゴミやほこり、草の種などの異物が入っているケースです。散歩中に舞い上がった砂ぼこりや、公園の草むらの細かい種子、家の中なら抜け毛やハウスダストなど、目に入りそうなものは意外とたくさんあります。
とはいえ、目をこする原因はゴミだけではありません。例えば、アレルギー性結膜炎や細菌・ウイルスによる結膜炎、逆さまつ毛や眼瞼内反(まぶたが内側に巻き込まれてしまう状態)、涙の量が減ってしまうドライアイ、まぶたの皮膚炎・眼瞼炎など、さまざまな病気でも同じような仕草が出ます。「クセかな?」と片付けてしまうには、ちょっとリスクの高いサインなんですね。
犬が目をこする主な原因の例
- 目にゴミ・ほこり・草の種・小さな虫などの異物が入っている
- アレルギーや細菌・ウイルス感染による結膜炎でかゆみや痛みがある
- 逆さまつ毛や眼瞼内反で、まつ毛や毛が角膜を常にこすっている
- 涙の量が乱れてドライアイ気味になり、乾燥してしみる
- まぶたや目の周りの皮膚炎・眼瞼炎で違和感が強い
あなたの愛犬が目をこする様子を見たら、まずやってほしいのは前足や床にこすりつける行動をそっと止めてあげることです。そのまま続けさせてしまうと、爪で引っかいたり、床との摩擦で角膜に傷が入ることがあります。やさしく声をかけながら、抱き上げる・ハウスに入れるなどして、少し動きを落ち着かせてあげましょう。
そのうえで、明るい場所に移動し、
- 目の表面(黒目と白目)にキラッとしたゴミや毛が付いていないか
- 白目が赤く充血していないか
- 涙や目やにがいつもより増えていないか
- まぶたの内側がブヨっと腫れていないか
といったポイントをチェックしていきます。ここで大事なのは、無理にまぶたをこじ開けないことです。嫌がる場合は「全部見えなくてもOK」くらいの気持ちで、できる範囲で確認してもらえれば十分ですよ。
もし、片目だけ頻繁にこすっている・片目だけしょぼしょぼしているなど左右差がはっきりしているときは、その目にだけ異物が入っている可能性も高くなります。逆に、両目とも同じようにこする・同時に症状が出ている場合は、アレルギーや全身の病気が関係していることもあるので、その点もあわせて頭に入れておくと診察時の説明がスムーズになります。
犬の目が充血した時の見分け方

犬の目が充血して白目が赤くなっていると、「これってどれくらい危ないの?」と心配になりますよね。充血は、目のどこかで炎症や刺激が起きていて、血管が広がっているサインです。犬の目にゴミが入ったときにも、ゴロゴロした違和感から目をこすり、その刺激で充血してしまうことがあります。
ただ、充血の原因は本当に色々あって、軽い結膜炎から角膜の傷、ぶどう膜炎、緑内障など、放置すると視力に影響が出る病気まで幅広く含まれます。「赤い=即重症」というわけではありませんが、赤みの出方や一緒に出ている症状をチェックすることで、ある程度の目安はつけられます。
犬の目が充血したときにチェックしたいポイント
- 片目だけ真っ赤なのか、両目とも赤いのか
- 涙や目やにの量や色が普段と比べてどうか
- まぶたが腫れぼったくなっていないか、触ると痛がらないか
- 光をまぶしがって目を細めていないか、暗い場所を好んでいないか
- 元気・食欲・遊ぶ様子はいつもどおりかどうか
例えば、散歩のあとに片目だけ白目が軽く赤くなっていて、黒っぽい目やにが少し増えたかな、くらいであれば、犬の目にゴミやほこりが一時的に入った影響のことも多いです。一方で、目を開けたがらない、涙がポロポロ流れ続ける、黄色〜緑色のねっとりした目やにがたくさん出ているような場合は、角膜炎や角膜潰瘍、重度の結膜炎など、より注意が必要な状態の可能性があります。
また、犬の緑内障など眼圧が急激に上がる病気でも、白目が真っ赤に充血したり、目をしょぼしょぼさせたりといった症状が出ることが知られています。緑内障は進行が早いタイプもあり、視力低下や失明につながるおそれがあるため、「なんとなく赤い」レベルを超えて急に真っ赤になった・目の大きさが変わった・物にぶつかるようになったといった変化があれば、時間をあけずに受診したほうが安全です。
充血はあくまで「何かが起きている」というサインなので、「赤いから○○病だ」と自己診断することはできません。とはいえ、あなたが感じた違和感や、いつから・どんなタイミングで赤くなったのかという情報は、診察時にとても役立ちます。「朝起きたら赤くなっていた」「散歩から帰って30分後くらいに気づいた」など、できるだけ具体的にメモしておくといいですよ。
目やにが多い犬の目トラブル

「最近、犬の目やにが前より多い気がする」「片方だけやたらと目やにが出る」といった相談もすごく多いです。犬の目にゴミやほこりがたまると、身体がそれを外に出そうとして涙や目やにが増えることがありますし、年齢や犬種によって「目やにが出やすいタイプ」の子もいます。
まず知っておきたいのは、目やには「完全にゼロが正解」ではないということです。朝起きたときに少し黒〜茶色の目やにが付いている程度で、他に異常がなければ、生理的な範囲内のことも多いです。ただし、色や量、つき方がいつもと違う場合は、病気のサインになっている可能性が高まります。
| 目やにの色・状態 | 一般的に多い原因の目安 |
|---|---|
| 黒〜茶色で少量 | ゴミやほこり、老廃物が固まった生理的な目やに |
| 白っぽく粘り気がある | 軽い刺激や乾燥、軽度の炎症 |
| 黄色〜黄緑色で多い | 細菌感染などによる結膜炎・角膜炎の可能性 |
| 赤みを帯びている | 出血や強い炎症のサインの可能性 |
黒っぽい目やにが少量ついているだけなら、コットンやガーゼをぬるま湯で湿らせて、目頭から目尻に向かって一方向にそっと拭き取ってあげればOKです。このとき、ティッシュでゴシゴシこするのはNG。紙の繊維が角膜を傷つけるおそれがあるので、やわらかい素材で、こすらず「ふやかして取る」イメージでケアするのがポイントです。
一方で、急に目やにの量が増えた、色が黄色・黄緑色になった、ベタベタして顔についてしまう、といった場合は、結膜炎や角膜炎など、感染症や炎症が隠れている可能性が高くなります。特に、片目だけ大量に出ているときは、犬の目にゴミが入ったことをきっかけに炎症が広がっていることもあります。
また、シーズーやトイプードル、マルチーズなど目の周りの毛が長く伸びやすい犬種では、毛が目に入りやすく、その刺激で涙と目やにが増えがちです。こういった犬種では、目周りの毛を短めに整える・結んで目に入らないようにするなどのお手入れも大事な予防策になります。目元のケアとトリミングの考え方については、同じ当サイトの記事であるトイプードルのコーテッドタイプの特徴と毛質ケアの全知識も、ヒントになるかなと思います。
大事なのは、「目やにだけを見る」のではなく、充血・痛み・光を嫌がる様子など、他のサインとセットで考えることです。たとえば「黄色い目やに+強い充血+目を開けない」なら、自己判断で様子見を続けるより、できるだけ早く動物病院に相談してもらったほうが安心です。
犬の目が赤いとき疑うべき異常

犬の目が赤い状態は、単に血管が少し目立っているだけの軽いものから、まぶたや結膜全体が腫れぼったく真っ赤になっているものまで、かなり幅があります。「なんとなく赤いだけかな」と見えるときでも、よく見ると他の症状が隠れていることもあるので、少し丁寧に観察してみましょう。
よくある流れとしては、
- 犬の目にゴミが入る・目をこする
- その刺激で白目(結膜)が充血する
- こすり続けることでまぶたや結膜が傷つき、炎症が広がる
- 結果として、目の周り全体が赤く・腫れぼったく見える
というパターンです。ここに感染症やアレルギー反応が加わると、さらに赤みが強くなったり、目やにが増えたりします。
こんな「目が赤い」はすぐ受診を検討
- 赤みと同時に強い腫れや熱っぽさがあり、触ると明らかに嫌がる
- 目を開けられない、光を極端に嫌がって暗い場所に隠れたがる
- 黄色〜緑色の目やにが多く、拭いてもすぐ出てくる
- 頭や顔を触られるのを嫌がって怒る・キャンと鳴く
- 元気や食欲まで落ちてきている、散歩に行きたがらない
こういったサインがあるときは、単なる軽い炎症というより、角膜の傷やぶどう膜炎、緑内障など、痛みや視力に関わる病気が隠れている可能性もあります。もちろん、見た目だけで病名を断定することはできませんが、「赤さ+痛み+元気の低下」がそろっているときは、できるだけ早めに動物病院で診てもらってください。
逆に、軽い赤みで犬も特に気にしておらず、元気・食欲もいつも通りなら、短時間の経過観察が選択肢になることもあります。ただし、飼い主さんの「なんかいつもと違うな」という直感もすごく大事です。「写真に撮っておいて、数時間~1日後に見比べる」と変化が分かりやすくなるので、おすすめのチェック方法ですよ。
犬の目の洗浄方法とシャンプー対策

犬の目にゴミが入ったとき、自宅でできる一番安全なケアが「洗い流すこと」です。ただ、自己流でやってしまうと、目薬の先が目に当たったり、水圧が強すぎたりと、逆に刺激になってしまうケースもあります。ここでは、犬にできるだけ負担をかけずに目を洗うコツを、手順ごとに整理していきます。
自宅でできる目の洗浄の基本ステップ
- 犬をできるだけ落ち着かせ、背後からそっと抱える
- 体と頭がブレないように、腕や膝でやさしくホールドする
- 犬用の洗浄用目薬(人工涙液タイプ)を準備する
- ボトルの先が目やまつ毛、まぶたに触れない位置から数滴垂らす
- 涙と一緒に浮き上がったゴミを、清潔なガーゼやコットンで目のふちからそっと拭き取る
- 犬が嫌がって暴れる場合は、それ以上無理をせず一度中断する
人の点眼と同じで、「ボトルの先が目に触れないようにする」のはとても大切です。もし目に触れてしまうと、その部分に傷がついたり、ボトル自体に細菌がついてしまうこともあります。少し高い位置から落とすイメージで、ポタポタっと垂らすくらいで十分ですよ。
犬用目薬が手元にない場合は、清潔な容器にぬるま湯や水道水を入れて、目薬のように上から垂らす応急処置もあります。シャワーを直接当てるのは絶対にNGです。水圧が強すぎて目を痛めるおそれがあるので、必ず「静かに垂らす」方法を選んでください。
洗浄時に絶対やめてほしいこと
- 人間用目薬を自己判断で使うこと(防腐剤や成分が犬に合わないことがあります)
- ティッシュやタオルで目そのものをこすること
- 指先や爪でゴミをつまみ取ろうとすること
- シャワーのお湯を直接目に当てて流すこと
また、自宅でシャンプーをするときも、シャンプー剤が目に入るとかなりしみます。顔まわりを洗うときは、
- シャワーのお湯を直接顔に当てず、濡らしたタオルで拭き洗いする
- シャンプーは目の周りを避けてつける
- どうしても汚れが気になる部分は、しっかり泡を流してから目を洗浄する
といった点を意識してもらえると安心です。
マルプーやチワプーなど、顔回りの毛がふわふわのミックス犬は、とくに目周りの毛が伸びると目に入りやすいです。見た目と健康の両方を意識したトリミングの考え方については、マルプーの成犬は可愛くない?見た目の変化と理由を解説やチワプーの成犬は可愛くない?噂の真相と魅力でも、目元のお手入れに触れているので、あわせてチェックしてもらえるとイメージしやすいかなと思います。
犬の目にゴミ対応と受診目安

ここからは、「犬の目にゴミが入ってしまった」と気づいたあと、実際にどう対応していくかをもう少し踏み込んで見ていきます。この記事全体のスタンスである「無理に取ろうとしない」理由、自宅でできる対処と病院に任せるべきライン、そして危険なサインのチェックポイントを、一緒に整理していきましょう。
犬の目のゴミは無理に取らない理由

目に見えてゴミがついていると、「今すぐ取ってあげたい!」という気持ちになりますよね。私も飼い主として、その気持ちは痛いほど分かります。ただ、犬の目にゴミが入ったときにいちばん避けてほしいのが、「指や爪、ピンセットなどで無理に取ろうとすること」なんです。
犬は、目の近くに物が来ると本能的に頭を振ったり、体をよじったりします。その瞬間に指先や器具の先が眼球に当たると、軽い擦り傷どころか、深い角膜潰瘍や穿孔(穴があいてしまう状態)につながることもあります。怖い話ですが、実際に角膜の深い傷から長い治療が必要になるケースも報告されています(出典:日本比較獣医学眼科学会誌「イヌ・ネコの角膜潰瘍におけるオフロキサシンで水和したコラーゲン角膜シールドの応用」
無理に取ろうとするリスク
- 角膜に傷(角膜びらん・角膜潰瘍)ができるリスクが高まる
- 眼球や結膜に器具が刺さる危険性がある
- 怖い経験から、今後の目薬やケア自体が大嫌いになってしまう
- あわてて作業しているうちに、飼い主の手を噛んでしまうこともある
もうひとつの問題は、「ゴミが本当にそこにあるのか」の見極めが意外と難しいことです。涙で光って見える部分をゴミと勘違いして指でこすってしまうと、何もない場所を何度も刺激することになり、かえって炎症をひどくしてしまいます。犬の目にゴミが入ったときの原則は、「触って取るのではなく、洗い流す」こと。このスタンスを頭に入れておくだけでも、かなりリスクを減らせますよ。
それでも取れない、あるいは洗浄そのものを嫌がってどうにもできない場合は、家庭でそれ以上がんばらないほうが結果的に安全です。動物病院では、専用の器具や染色液、局所麻酔などを使いながら、必要に応じて安全に異物を取り除いてくれます。「ここから先はプロにバトンタッチ」と割り切ることも、飼い主として大事な判断かなと思います。
犬の目のゴミが取れない時の対処
洗い流しを試しても犬の目のゴミが取れない、あるいは目にくっついたまま全然動かない。このシチュエーションはすごく不安ですし、「もう一回だけ」「あと少しだけ」と、つい何度もチャレンジしたくなってしまいますよね。でも、ここで大事なのは「自宅でできるライン」と「病院に任せるライン」をはっきり分けておくことです。
自宅でできる「ここまで」のライン
- 犬用の洗浄用目薬や人工涙液で、落ち着いた状態で数回まで洗ってみる
- ゴミが目のフチまで浮き上がってきたら、ガーゼでそっと拭き取る程度にとどめる
- 犬が嫌がって暴れ始めたら、その時点で一度やめる
- 洗浄するのは短時間で切り上げ、長時間押さえつけない
これ以上は、無理を続けても犬のストレスが増えるだけで、成功率はあまり上がりません。それよりも、「何時ごろから症状が出ているか」「どんなゴミに見えるか」「洗浄を何回試したか」といった情報をメモしておいて、動物病院で伝えられるようにしておくほうがずっと役に立ちます。
すぐに動物病院の受診を考えたい状況
- 枝や種、鋭い破片などが目に刺さっているように見える
- 洗ってもゴミがまったく動かず、角膜にガッチリくっついているように見える
- 洗浄後も犬が強い痛みを訴えて、目をほとんど開けない
- 翌日になってもゴロゴロ感が続き、充血や腫れが悪化している
- 目だけでなく、元気や食欲も落ちてきている
ゴミが取れない状態で無理を続けると、「異物+こすり続ける刺激+飼い主さんの指による刺激」という三重苦になってしまいます。ここまでのサインがあれば、「自宅でなんとかしなきゃ」と抱え込まず、早めに病院で診てもらうのが、結局いちばん安全で早い解決ルートになりやすいですよ。
犬の目が痛そうな時のチェック

犬の目が痛そうに見えるとき、「どのレベルで緊急なのか」を判断するのはすごく難しいところだと思います。犬は人間のように「痛い」と言葉では教えてくれないので、仕草や表情、行動の変化から読み取っていくしかありません。
目の痛みを示しやすいサイン
- 片目だけをずっと細めている、完全につぶってしまっている
- 光のある方向を極端に嫌がり、暗い場所に行きたがる
- 頭をしきりに振る、顔を床やソファにこすりつける
- 目の周りや頭を触られると怒る・キャンと鳴く
- いつもより元気がない、食欲が落ちている、遊びに乗ってこない
犬の目にゴミが入っただけでも、一時的にこれらの行動が出ることはあります。ただ、数時間〜一晩たってもまったく良くならない、むしろ悪化している場合は、単なる異物感ではなく、「目に傷がついている」「眼圧が上がっている(緑内障など)」といった、より重いトラブルの可能性を強く考えたほうがいいです。
迷ったら「痛そうかどうか」で判断を
「少し気になる程度」で、犬も普段どおりごはんを食べて遊んでいるなら、短時間の経過観察という選択肢もあります。一方で、「明らかに痛そう」「いつもと違う」という感覚が強いなら、自己判断で長く様子を見すぎず、動物病院に相談してもらうのが安全です。
あなたの「いつものこの子」を一番よく知っているのは、かかりつけの獣医さんと、毎日一緒にいるあなた自身です。だからこそ、「今日は明らかに変だな」と感じたときの違和感は、とても大事な情報になります。「こんなことで病院に行ってもいいのかな?」と遠慮せず、心配なときは早めに電話や受診で相談してみてくださいね。
犬の目の異物と結膜炎の関係
犬の目にゴミなどの異物が入った状態が長く続くと、その刺激で結膜が炎症を起こし、結膜炎につながることがあります。結膜炎自体はよくある目の病気ですが、原因が何かによって治療の内容や注意点が変わってくるので、「とりあえず同じ目薬で様子を見る」では済まないことも多いです。
異物がきっかけの結膜炎では、最初は軽い充血と違和感程度だったものが、こすり続けるうちに炎症が強まり、目やにが増える・結膜が赤く腫れる・まぶたの内側がブヨブヨと浮腫むといった変化が見られるようになっていきます。特に、砂や草の種など尖った異物は、結膜や角膜に小さな傷をつけながら刺激し続けるので、放置はNGです。
異物が関係しやすい結膜炎の特徴
- 片目だけに強い症状が出ていることが多い
- 散歩後や草むらで遊んだあとに悪化しやすい
- 洗浄すると一時的に楽になるが、その後また再発しやすい
- 一度よくなっても、同じ側の目だけ繰り返し炎症を起こす
もちろん、細菌やウイルス感染、アレルギー、涙の量の異常など、異物以外の原因で結膜炎になることもたくさんあります。「犬の目にゴミが入ったから必ず結膜炎になる」ということではありませんが、「異物+こするクセ+そのまま放置」が重なると、結膜炎や角膜炎に発展しやすいのは確かです。
結膜炎まで進んでしまうと、洗浄だけでは足りず、状況に応じて抗生剤の点眼や炎症を抑える薬、痛みを和らげる治療などが必要になります。特に、目やにが黄色〜黄緑色でベタベタしている場合や、結膜がゼリーのようにぶよぶよと腫れている場合は、早めに受診しておいたほうが安心です。
目の病気は、見た目からは軽そうに見えても、中では深刻な変化が起きていることもあります。逆に、派手に充血していても治療ですぐ落ち着くケースもあります。だからこそ、「長引いている」「何度も繰り返す」結膜炎っぽい症状があるときは、自己診断で同じ目薬を使い続けるより、いったん専門家の診察を受けて原因をはっきりさせてあげるのが大切かなと思います。
犬の目にゴミが入った時のまとめ

最後に、犬の目にゴミが入ったときの対応を、もう一度ぎゅっとまとめておきます。ここまで読んでくれたあなたなら、かなりイメージがクリアになってきたんじゃないかなと思います。
犬の目にゴミが入ったときの基本ルール
- 無理に指や爪、ピンセットで取ろうとしない
- まずは犬を落ち着かせて、状態をよく観察する
- 洗浄用の犬用目薬や人工涙液で、優しく洗い流してみる
- ゴミが刺さっているように見える時は触らずに受診する
- 痛み・充血・目やにの悪化があれば早めに動物病院へ
犬の目にゴミが入ったとき、あなたが一番避けたいのは「焦って間違った対処をして、目を余計に傷つけてしまうこと」だと思います。この記事でお伝えしたように、基本スタンスは「無理に取ろうとしない」「洗い流す」「不安なときは早めに受診」の3本柱で考えてもらえれば大きく外すことはないかな、というのが私の考えです。
ここで紹介した内容やチェックポイントは、あくまで一般的な目安です。実際の症状や治療方針は、犬種や年齢、持病、生活環境などによっても変わってきます。より正確な情報は、各自治体や動物病院などの公式サイト・公的な情報源も確認しつつ、最終的な判断は必ずかかりつけの獣医師など専門家に相談してください。
あなたと愛犬が、安心して毎日の散歩や遊びを楽しめるように、そして「犬の目にゴミが入っても、落ち着いて対処できるぞ」と自信を持ってもらえるように、このページが少しでも力になれたらうれしいです。

