かわいそう?コーギーの尻尾を切る理由を歴史と現代の視点から徹底解説

こんにちは。わんにゃんらいふ運営者のヒロです。

コーギーの尻尾を切る理由が気になって、尻尾を切る理由や断尾はかわいそう、コーギーの尻尾がない理由、尻尾ありの子のこと、さらにはコーギーのしっぽは生えてくるのかまで、いろいろ検索しているあなたも多いかなと思います。

特に、可愛いコーギーの子犬を迎えたいけれど、断尾は痛いのか、本当に必要なのか、しっぽ付きの値段は変わるのか、海外では禁止されているって聞いたけれど日本はどうなのか…など、不安やモヤモヤがいくつも重なっているはずです。初めてのわんこを迎えるタイミングならなおさら、「かわいそうなことはしたくないけど、実際どうなんだろう?」と悩みますよね。

この記事では、コーギーが牧羊犬として活躍していた歴史や、昔のヨーロッパで導入されていた犬の税金との関係など、コーギーの尻尾を切るようになった背景をできるだけやさしく整理していきます。そのうえで、今の日本や海外での断尾の扱い、断尾が痛いのかどうかという疑問、尻尾を切らないという選択肢、しっぽ付きのコーギーを選ぶときの考え方まで、あなたが納得して選べるように、自分の言葉でお話していきます。

読み終わるころには、「うちの子はどうしたいかな?」「自分はどんなコーギーと暮らしたいかな?」とイメージしながら、コーギーとの暮らしを前向きに考えられる状態になっているはずです。気になっていたところを、一緒にじっくり整理していきましょう。

  • コーギーの尻尾を切るようになった歴史的な背景と牧羊犬としての役割
  • 断尾のタイミングや方法、痛みやリスクに関する基本的な知識
  • 各国の禁止状況や、日本で尻尾を切らない選択をする際の考え方
  • しっぽ付きコーギーの魅力や、迎える前にチェックしたいポイント

コーギーの尻尾を切る理由を歴史から理解する

まずは、「そもそもコーギーの尻尾はなぜ切られてきたのか?」という、歴史の部分から見ていきます。牧羊犬として牛や羊を追っていた頃の安全面の事情や、ヨーロッパで導入されていた犬税との関係など、昔の背景を知ると、今のコーギーの尻尾を切る理由の捉え方も変わってきますよ。

ここでは、断尾のタイミングである子犬期はいつ切るのか、実際にどのような方法で行われているのか、痛みの感じ方やかわいそうという声、そして税金や伝統といった少しマニアックな部分まで、順番に整理していきます。歴史を知ることは、「良い悪い」を判断する前の土台づくりだと思ってもらえると嬉しいです。

子犬期の断尾はいつ切るのか

一般的にコーギーの断尾が行われるのは、生後まもない子犬の時期です。多くのケースでは、生後2〜5日ほどのごく早いタイミングで、獣医師が尻尾を短くする処置を行います。これは、神経系がまだ未発達なうちに行うことで痛みが少ないと考えられてきたためで、ブリーダー業界の中では「生まれてすぐに済ませるのが当たり前」という感覚が長く続いてきました。

方法としては、動物病院でメスやハサミを使って尾の骨をカットする「切断法」が一般的です。日本では、ゴムできつく縛って血流を止め、壊死させて落とす「結紮法」はあまり採用されていません。切断法の場合、多くは無麻酔で一瞬のうちに行われ、その後は止血と消毒、必要に応じて縫合、という流れになります。

生後日数がかなり経ってから断尾を行う場合は、全身麻酔が必要になり、子犬の負担も費用もぐっと大きくなります。生後数カ月以降になってから尻尾を切ると、術後の痛みや入院期間、通院の手間も出てきますし、体へのストレスも無視できません。そのため、ペットとして迎えたあとに「やっぱり尻尾を切りたい」と考えるケースは、実際にはかなり少ないです。

購入時点である程度成長しているコーギーで尻尾が残っている場合は、後から麻酔をかけてまで切るよりも、そのまま自然な姿で育てる選択肢のほうが現実的だと私は思っています。尻尾の長さが健康に大きな悪影響を出すケースはまれで、むしろ断尾手術のほうがリスクになることもあるからです。

断尾の有無を考えるときのチェックポイント

  • その子をショーに出す予定が本当にあるのか
  • ブリーダー側の都合(見た目重視)だけで判断されていないか
  • 自分は尻尾あり・なしどちらの姿を受け入れられるのか
  • 将来的に麻酔手術を追加でさせる覚悟があるか

こういったポイントを一つひとつ整理していくと、「なんとなくみんなが切っているから」ではなく、自分なりの軸で考えやすくなります。断尾を検討する場合は、必ず信頼できる動物病院で、リスクとメリットの両方をしっかり聞いたうえで決めてあげてください。

断尾は痛いとの声と実情

 

「生後すぐなら痛くない」「すぐに鳴き止むから大丈夫」といった言葉を目にしたことがあるかもしれません。一方で、「いや、やっぱり痛いはずでかわいそう」「動画で断尾シーンを見て胸が苦しくなった」という声もとても多いです。ここは、あなたも一番気になるところですよね。

まず前提として、尻尾には神経や血管がしっかり通っています。外科的に切る以上、完全に無痛ということはありません。生後数日の子犬は、確かに痛みの感じ方が成犬とは違うとされていますが、「感じていない」ではなく「どう感じているかがまだ分かりにくい」というイメージに近いと思います。

実際の現場では、処置の最中に子犬がキュンキュンと激しく鳴いたり、暴れたりすることもあります。数分で落ち着く子もいれば、しばらく不安そうな様子が続く子もいて、そこには大きな個体差があります。術後も、傷口がヒリヒリしたり、血行が集まりやすくなってズキズキしたりと、私たち人間の手術後とそこまで変わらない反応が出ることもあると言われています。

さらに、傷口から感染を起こしたり、神経が過敏になって将来的に違和感を抱えてしまったりするリスクも指摘されています。断尾部分に触られるのを極端に嫌がる子や、成長してからも断尾した付け根をしきりに舐め続ける子もいると言われていて、そうした行動の裏には何らかの不快感が隠れている可能性があります。

「痛みが少ない」と言われる理由と限界

  • 生後数日の子犬は神経が未熟で、痛みの伝わり方が成犬と異なると考えられている
  • 処置時間が短く、その場での反応だけを見ると「すぐに落ち着いた」と感じやすい
  • ただし、後から生じる違和感や慢性的な痛みは見えにくく、長期的な研究もまだ十分ではない

「痛みの感じ方」や「ストレスの大きさ」は個体差が大きく、数値で測れません。だからこそ、見た目だけを理由に断尾するのではなく、本当に必要かどうかを一度立ち止まって考える価値があると感じています。「みんなやっているから」「昔からの習慣だから」だけで決めてしまうには、あまりにもコーギー本人の負担が大きいかもしれません。

医学的なデータや最新の知見も含めて知りたい場合は、動物病院で直接獣医師に質問してみてください。ネット上の情報には専門性の高いものもあれば、経験談ベースのものも混ざっています。参考にはなりますが、最終的な判断は獣医師など専門家に相談して決めてあげるのがおすすめですよ。

断尾はかわいそうという意見の背景

最近は、SNSや動画サイトで尻尾のあるコーギーを見る機会がかなり増えました。「あれ?コーギーってこんなふさふさのしっぽだったの?」と驚く方も多いですし、尻尾をふりふりしながら走る姿を見て「このしっぽを切るなんて、やっぱりかわいそう」と感じる方も本当に増えてきました。

多くの人がかわいそうと感じるポイントは、大きく分けて次の3つです。

  • 見た目のためだけに体の一部を切ってしまうこと
  • 痛みや恐怖、手術のリスクを伴うこと
  • 尻尾による感情表現や他の犬とのコミュニケーション手段を奪ってしまう可能性

まず、見た目のためだけの手術という点です。ショーの世界では「この犬種は尻尾が短いことが理想」といった基準があり、それが長年の伝統として続いてきました。ただ、家庭犬としてソファで一緒にのんびり過ごすだけのコーギーにとって、その基準を満たすことが本当に必要なのか?と考えたとき、「うーん…」と悩む飼い主さんが増えている印象です。

次に、感情表現の面です。尻尾は、犬にとってとても大事なボディランゲージの一つです。嬉しいときにブンブン振ったり、不安なときに下げたり、ピンと立てているときは警戒していたりと、細かなニュアンスが詰まっています。他の犬も、相手の尻尾の動きや位置を見て「今この子はどんな気持ちかな?」と読み取っています。尻尾がないことで、そうした読み取りが難しくなり、誤解からトラブルにつながる可能性もゼロではありません。

もちろん、尻尾がないコーギーが全員不幸かというと、そんなことはありません。お尻ごとフリフリしたり、全身で喜びを表現したりと、尻尾がなくても上手に感情を伝えてくれる子はたくさんいます。ただ、「最初から尻尾を切らなくてもよかったのでは?」という視点に立つと、かわいそうだと感じる人が増えるのは自然な流れだと思います。

「かわいそう」と感じる理由の整理

理由 具体的なイメージ
痛み・恐怖への不安 小さな子犬が押さえつけられて尻尾を切られる姿を想像してしまう
自然な姿の喪失 本来ふさふさのしっぽがあったはずなのに、人の都合で失われている
コミュニケーションの制限 尻尾を振って喜ぶ姿が見られないのは寂しいと感じる

こうした感覚は、決して「感情的になりすぎ」ではなく、動物福祉が重視される現代ではとても大切な視点だと思っています。「かわいそうだと感じる」というあなたの直感は、コーギーと暮らしていくうえでの優しさそのものです。そのうえで、歴史的な背景や安全面の事情も知ったうえで、自分なりの答えを見つけていけるといいですね。

牧羊犬時代の税金制度との関係

コーギーの尻尾が切られてきた歴史には、「牧羊犬としての安全性」と並んで「税金」という、少し意外な背景もあります。昔のヨーロッパでは、愛玩目的の犬に犬税がかけられ、一方で牧羊犬や猟犬などの仕事用の犬は減税・免税されることがありました。家計を支えるために働いてくれる犬と、純粋にペットとして可愛がる犬を分けて考えていたわけですね。

このとき、「尻尾のある犬=愛玩犬」「尻尾のない犬=仕事用の犬」といったイメージが地域によって広がり、あえて尻尾を切ることで「うちの犬は仕事用です」と示そうとした、という説があります。コーギーはまさに牧羊犬として牛や羊を追っていた歴史を持つので、断尾=仕事犬の証、というイメージが定着しやすかったと考えられます。

また、牧羊犬として働く現場では、牛や羊の足元で素早く動き回る必要がありました。長い尻尾があると、牛に踏まれてしまったり、柵や草むらに引っかかったりしてケガの原因になることもあり、安全面から尻尾を短くしておきたいという実用的な理由もあったとされています。特に体の小さいコーギーにとって、大きな家畜に踏まれるリスクは命に関わる問題だったはずです。

こうした安全面と税制の事情が組み合わさって、尻尾の短いコーギーが「働き者の犬」として評価され、そのイメージが長く残ってきたと考えられます。つまり、今私たちが「コーギーといえばプリっとした丸いお尻」とイメージする背景には、過去の生活や社会制度が深く関わっているということですね。

もちろん、現在の日本では犬税はなく、牧羊犬として働くコーギーもほとんどいません。それでも「伝統」や「犬種標準」といった形で、過去の習慣だけが残っている、という状況です。ドッグショーの世界ではいまだに断尾された姿が標準とされることも多く、ブリーダー側もその基準を意識せざるを得ない場面があるのも事実です。

昔と今で大きく変わったポイント

  • 昔:牧羊犬としての実用性と税金対策が大きな理由だった
  • 今:家庭犬として暮らすコーギーがほとんどで、仕事用という理由はほぼない
  • それでも:犬種標準や「コーギー=尻尾が短い」というイメージだけが残っている

「昔は必要だったかもしれない。でも今はどうだろう?」と視点を切り替えてみると、断尾を続けるかどうかをあらためて考えるきっかけになります。歴史を知ることで、「ただ感情的な反対」ではなく、背景込みで冷静に考えられるようになるのも大きなメリットかなと思います。

切らない選択をする飼い主の増加

近年は、コーギーの尻尾をあえて切らないブリーダーや飼い主さんも確実に増えてきました。海外では、動物福祉の観点から美容目的の断尾を法律で禁止している国も多く、「尻尾は切らないのが当たり前」という価値観が主流になりつつあります。その流れが、日本の愛犬家たちにもじわじわと広がってきている印象です。

日本では法律で一律禁止されているわけではありませんが、家庭犬として暮らすコーギーにとって、断尾のメリットはほとんどないと考える人が多くなりました。その結果、

  • ショーには出さず、家庭犬として迎えるので尻尾は切らない
  • 尻尾ありのコーギーを専門にブリードしているところから迎える
  • 保護犬の中から、尻尾のある子を探して迎える

といった選択も、少しずつ一般的になりつつあります。実際、尻尾ありコーギーを迎えた飼い主さんの声を聞くと、「しっぽを振って全力で喜んでくれる姿がたまらない」「尻尾を見て感情が読み取りやすくて助かる」といったポジティブな感想が多いです。

尻尾を切らない派が重視していること

  • 犬の身体機能や感情表現をできるだけ自然なまま残したい
  • 痛みや手術のリスクを避けたい
  • 家庭犬なので、ショーの基準より暮らしやすさを優先したい

個人的にも、「尻尾あり・なし」よりも、「その子の性格や健康状態、あなたの暮らしとの相性」を優先してあげてほしいと感じています。尻尾があってもなくても、コーギーの可愛さや賢さ、飼い主への愛情深さは変わりません。見た目の好みももちろん大事ですが、それ以上に「この子と一緒に暮らしていけるかな?」という目線で見てあげることをおすすめします。

コーギー全体の性格や暮らしやすさについては、同じサイト内でまとめているコーギーの性格と飼いやすさを初心者向けに徹底解説も合わせて読んでみてください。性格面も含めてトータルで考えると、自分に合った一頭が見つけやすくなりますよ。

最終的に、「切る」「切らない」のどちらを選ぶにしても、情報を集めたうえであなた自身が納得して決めることが大切です。ブリーダーさんや獣医師とよく話し合いながら、コーギーにとっても、あなたにとってもベストな選択を探してみてください。

現代のコーギーの尻尾を切る理由と選択肢

ここからは、今の時代におけるコーギーの断尾について整理していきます。各国の法律や動物福祉の考え方、日本での現状、しっぽ付きのコーギーの値段感など、「これからお迎えしたいあなた」が気になるポイントをまとめて解説していきますね。

最終的には、コーギー尻尾切る理由を踏まえて、「自分はどう考えるか」「どんなコーギーと暮らしたいか」というところまで一緒に整理していきましょう。法律やルールの話も出てきますが、できるだけ噛み砕いてお伝えします。

コーギーのしっぽはなぜ禁止されているのかを整理

インターネットで調べていると、「コーギーのしっぽはなぜ禁止されているの?」というフレーズを見かけることがあります。「え、尻尾そのものが禁止なの?」とびっくりしますよね。ここでいう「禁止」は、ほとんどの場合、「尻尾を切る断尾を禁止している国がある」という意味で使われています。

ヨーロッパの国々を中心に、動物福祉の考え方から「美容目的の断尾を法律で禁止」しているところが増えています。つまり、「病気の治療やケガの治療のための手術」はOKだけれど、「見た目を整えるためだけの断尾はNG」というスタンスです。日本とはかなり価値観が違っていて、動物の権利や生活の質を強く意識したルールになっています。

この流れの中で、コーギーを含む一部の犬種は、「本来は尻尾があるのが当たり前」「断尾された姿は、法律上も社会的にも認められない」という国が増えています。そのため、「コーギーのしっぽはなぜ禁止されているの?」という言い方が一人歩きしてしまい、「コーギーはしっぽを伸ばしてはいけない犬種なのかな?」と誤解されることもあるようです。

「しっぽ禁止」ではなく「断尾禁止」

  • 禁止されているのは「尻尾を切る行為」であって、しっぽそのものではない
  • むしろ、「本来のしっぽをそのまま残しましょう」という考え方に基づいている
  • 治療目的の手術は例外として認められている国が多い

日本では同じような法律はまだありませんが、海外の動きに影響を受けて、尻尾を切らないブリーダーや飼い主が増えているという状況です。「世界の多くの国では、もうコーギーの断尾は当たり前じゃないんだな」という前提を知っておくと、これからの選び方のヒントになるはずです。

各国で断尾が禁止される流れ

断尾禁止の流れは、ヨーロッパを中心に少しずつ広がってきました。1980年代以降、スウェーデンやスイスなどがいち早く断尾を原則禁止とし、その後も多くの国が追随しています。イギリスでも、特定の作業犬を除いて美容目的の断尾は禁止されており、日常的に見かけるペット犬の多くは尻尾を残した姿です。

ヨーロッパ全体の流れを形づくる大きなきっかけになったのが、欧州評議会が定めた「European Convention for the Protection of Pet Animals(ペット動物の保護に関する欧州条約)」です。この条約では、見た目を変えるだけの外科手術(美容整形)を原則禁止しており、その具体例として「尾の断尾」「耳のカット」「声帯除去」「爪・歯の抜去」などが挙げられています(出典:Council of Europe「European Convention for the Protection of Pet Animals」)。

条約の内容や各国の受け止め方には多少の違いがあり、「作業犬に限っては例外的に認める」といった留保をつけて批准している国もあります。それでも、全体としては「美容目的で尻尾を切るのは原則としてやめていこう」という方向性でまとまっているのが現状です。

世界の流れをざっくりまとめると

  • ヨーロッパ:美容目的の断尾を原則禁止、もしくは大幅制限している国が多い
  • 北米など:州や地域ごとにルールが異なるが、反対の声は増えている
  • 日本・アジア:法律での一律禁止は少なく、業界と飼い主の判断に委ねられているケースが多い

こうした世界の流れを見ると、「うちは日本だから関係ない」と割り切ることもできますが、逆に「海外ではどう考えられているのか」を知ることで、自分の価値観を見つめ直すきっかけにもなります。特に、将来海外に移住する可能性がある場合や、海外の血統書付きコーギーを迎えたいと考えている場合は、各国のルールを事前にチェックしておくと安心ですよ。

なお、ここで紹介している法律や条約の内容は、あくまで記事執筆時点の一般的な情報です。法律は改正されることもありますので、正確な情報は各国政府や公的機関の公式サイトをご確認ください。また、実際に海外から犬を迎えたり、海外へ連れて行ったりする場合は、最終的な判断を現地の獣医師や専門家に相談するようにしてください。

しっぽ付きの値段相場について

「しっぽ付きのコーギーって値段は高いの?それとも安いの?」という疑問も、かなり多く寄せられます。ネット上では「しっぽ付きはレアだから高い」「いや、断尾していないから安い」など、真逆の情報もあって迷いますよね。

実際のところ、日本では「尻尾があるから高い」「尻尾がないから安い」と一概には言えません。価格に影響しやすいのは、

  • 親犬の血統やショーでの評価歴
  • ブリーダーさんの評判や繁殖方針
  • 健康診断や遺伝病検査の内容
  • 毛色や顔立ち、体格などの人気要素
  • 子犬を育てる環境(少数飼育か多頭飼育か、など)

といった要素で、尻尾あり・なしはその中の一要素にすぎない、というイメージに近いです。しっぽ付きの値段がやや高めに感じられることもありますが、それは「尻尾を残したい」というニーズの高まりと、まだ頭数が少ないことが影響している面もあると思います。

価格を見るときのポイント比較

チェック項目 具体的な確認内容
健康面 ワクチン、寄生虫検査、遺伝病検査の有無
環境面 清潔な環境か、少数頭でしっかり世話されているか
親犬情報 親犬の性格、遺伝的な病気の有無、生活環境
尻尾の有無 「好み」と「考え方」による部分が大きく、直接の値段差ではないことが多い

お迎え費用はあくまで「一般的な目安」であり、同じブリーダーさんでも子犬ごとに違います。具体的な価格は、必ず直接問い合わせて確認してくださいね。見学に行ったときは、値段だけでなく、親犬の様子や飼育環境もじっくり見ておきましょう。

また、ペットショップ経由でお迎えする場合は、どのブリーダーさんから来ているのか、尻尾あり・なしをどのような方針で決めているのかも聞いてみると良いです。「ただの仕入れ商品」としてではなく、一頭一頭の背景をきちんと説明してくれるお店は、それだけで信頼度が上がります。

最終的には、「尻尾があるから高い・安い」ではなく、「この子をこの環境から迎える価値があるかどうか」という視点で見てあげてください。医療費やフード代、しつけやケアにかかる時間など、迎えたあとに必要になるコストも含めて、トータルで考えることが大切です。

コーギーの断尾に関する社会的議論

コーギーの断尾をめぐっては、「伝統として残すべき」という意見と、「動物福祉の観点からやめるべき」という意見が、今も世界中でぶつかっています。ここでは、どちら側の主張もざっくり整理しておきますね。

断尾を肯定する側は、主に次のようなポイントを挙げます。

  • 犬種標準として長く受け継がれてきたスタイルを守りたい
  • ショーに出すには尻尾の長さが評価に関わることが多い
  • 作業犬として働く場合、尻尾をケガから守る意味があると考える人もいる

一方で、否定・反対する側は、

  • 家庭犬として暮らすことがほとんどで、実用的メリットがほぼない
  • 痛みや手術リスクを伴うのに、犬側のメリットが乏しい
  • 尻尾を使った感情表現やバランス機能を奪う可能性がある

といった理由から、「もうやめるべき」という声が強くなっています。特にSNSの普及によって、尻尾ありコーギーの可愛い姿が広くシェアされるようになったことで、「断尾しなくても十分可愛い」「むしろ尻尾ありの方が好きかも」という意見も目立つようになりました。

議論に振り回されないために

  • 「賛成派」「反対派」といったラベルだけで相手を否定しない
  • 自分の価値観と、犬にとってのメリット・デメリットを分けて考える
  • 感情的な画像や動画だけで判断せず、複数の情報源に目を通す

どちらの意見にも一理ありますが、最終的に影響を受けるのはコーギー本人です。だからこそ、「人の価値観」だけで白黒つけるのではなく、できるだけ犬にとってのメリット・デメリットを冷静に見ていくことが大事だと感じています。

日本で今後、断尾に関する規制がどう変わっていくかはまだ分かりません。ただ、すでに動物愛護法の改正などを通じて「不要な苦痛を与えない」「適切な飼養管理をする」という方向性は強まってきています。法律やガイドラインの内容は変わる可能性があるため、正確な情報は公式サイトをご確認ください。実際の飼育や医療行為に関わる判断は、最終的に獣医師などの専門家に相談することを強くおすすめします。

コーギーの尻尾を切る理由を踏まえたまとめ

ここまで、コーギーの尻尾を切る理由を、牧羊犬としての歴史や牛に尻尾を踏まれてケガをしないようにする安全面、そしてヨーロッパの犬税との関係、さらには現代の法律や動物福祉の考え方から見てきました。昔は、「仕事をする犬だから」という理由で尻尾が切られてきましたが、現代の多くのコーギーは家庭犬として暮らしています。

今の時代にあらためて考えると、

  • 断尾には痛みや手術のリスクがある
  • ペットとして暮らすだけなら、実用的なメリットはほとんどない
  • 尻尾ありのコーギーもとても可愛く、自然な姿の魅力がある

というポイントから、尻尾を切らない選択肢に目を向ける飼い主さんが確実に増えています。とはいえ、犬種標準やショーの世界など、簡単には変えられない部分があるのも事実です。だからこそ、「みんながやっているから」ではなく、「あなたとコーギーにとって何が一番良いか」を基準に考えてほしいなと思います。

この記事の内容をどう活かすか

  • 尻尾を切る・切らないのメリット・デメリットを家族で話し合う
  • ブリーダーさんやショップに、断尾の方針や理由を積極的に質問してみる
  • 信頼できる獣医師に、医療的な観点から意見を聞いてみる
  • 「尻尾ありコーギー」の姿も写真や動画でたくさん見て、イメージを広げておく

断尾をどうするか悩んだときは、信頼できるブリーダーさんや獣医師に相談しつつ、あなた自身が納得できる答えを探してみてください。費用や法律、健康面の情報はあくまで一般的な目安であり、正確な情報は公式サイトや各自治体・動物病院の案内も必ず確認するようにしましょう。そして、最終的な判断は獣医師などの専門家にご相談ください。

尻尾があっても、なくても、コーギーは本当に魅力たっぷりのパートナーです。あなたとコーギーにとって、一番しあわせな形で出会いと暮らしが始まることを心から願っています。

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